学校にて10歳の女の子の歯がけがで抜けました。養護の先生が抜けた歯をすぐに牛乳につけ、生徒さんを歯医者に連れて行きました。けがで抜けた歯が助かるかどうかは、歯についている歯根膜が生きているかどうかにかかっています。
歯根膜は乾燥に弱いので、すぐに以下のどれかに保存することが重要です。
抜けた歯の歯根膜を生かしておくには、身近な保存液としては牛乳が最適です。牛乳は約6時間歯根膜を生かしておくことができます。最も良い保存液は、ネオ製薬から出ているティースキーパー「ネオ」です。24時間歯根膜を生かしておくことができます。適切な保存液がない場合、口の中(唾液)に保存するのがいいと思います。そして、できるだけ早く歯医者さんに行きましょう。
歯医者さんでは、検査を行った後すぐに歯を戻す治療(再植)を普通は行います。この患者さんの抜けた歯は歯根の先が閉じていましたので、再植2週間後に歯の神経(歯髄)をとる治療が行われました。8年後でも再植された歯はまったく問題がありません。